第1章:小学1年生で42kg!? 親もあきれた子供時代

5歳の時からブクブクと

僕は子供の頃から特に食べることが大好きだった。

僕の両親も子供には「たくさんご飯を食べさせて、元気な子に育ってほしい」

という思いで、毎日たくさんおいしいご飯を食べさせてくれた。

 

ちなみに両親は共働きで毎日仕事で忙しくしていたけれど、母はどんなに疲れていても夕飯はお惣菜で済ますことなく、毎日手料理を作って食べさせてくれた。

ごく普通の家庭だけれど、それでも美味しいご飯が食べれて、毎日幸せな日を過ごしていた。

 

しかし、ご飯をいっぱい食べているうちに、僕の体重も次第に増えていくようになり、その時から両親も僕がだんだん肥満体質になっていくことを心配するようになった。

そして小学校入学時の健康診断で驚くべき結果が出た。

 

体重42kg

ちなみに、小学1年生の男の子の平均体重は25kg前後

軽く倍はある。

 

そして担当者の人から一言。

「小学1年生になる子にしては、よう肥えてるね~^^;」

「ちょっと太り過ぎやから、これから必死で痩せなあかんよ」

 

隣にいた母は、恥ずかしそうな顔をしていた。

ここで初めて、『僕は他の子よりもめっちゃ太っている』

という事実を突きつけられた。

 

それから母は僕の食事管理に厳しくなっていき、僕と接する態度も、どこか冷めたく接する感じになっていった。

 

正直、自分が太っていることにはあまりショックを受けなかったが、何よりも、母が恥ずかしそうな顔をしていること、態度が急に変わったことにショックを受けた。

僕は何かいけないことをしたんじゃないかって思うようになった。

 

ここから僕の暗黒の時代が始まろうとしていた。

 

デブというだけでイジメの対象に

小学1年生になった僕は、デブということをネタにされ、

「お前、めっちゃデブやな~」

「こいつの腹の中にスイカが入ってるで~」

みたいなことを毎日言われ続けて、僕は次第にクラスメイトから毎日いじられるキャラクターになっていった。

 

最初はからかう感じだったのだが、それが次第にエスカレートしていき、ついにはイジメに発展していった。

 

休み時間に一緒に遊びたくても、

「おまえはデブだから仲間に入れてやんな~い」

「お前が入ると負けるから入ってくるな!」

といって、仲間に入れてもらえないことが多々あった。

 

また体育の時間の時には、走るたびに笑いが起こる。

「僕は一生懸命に走っているのに...」

「何でみんなは応援してくれないんだ...」

他の子には、「頑張れ~!」という声援を送っているのに、なぜか僕にだけは罵声を浴びせる。

 

そんな状況に、僕は泣きながら走ることがよくあった。

走るのがしんどいから泣いているのではなく、みんなにバカにされながら走るのが悔しかったからだ。

 

これを機に、体育の時間が大っ嫌いになったのは言うまでもない。

 

それからの僕は、もともと内気な性格がますます内気になり、気が付けばクラスの端っこに追いやられるような存在になっていた。

放課後も友達と遊ぶこともほとんどなく、家に帰っては毎日TVゲームをする日々を過ごす根暗な少年になっていた。

 

しかし暗い事ばかりではなかった。

ゲームが得意になった僕は、他の子に簡単に攻略できる方法を教えるたびに、周りから「すごい!」と尊敬されるようになり、ゲームを通じて友達も次第にできるようになっていった。

 

そうしていると、次第にイジメの回数も自然と減っていき、小学校を卒業するころは、イジメは完全になくなっていた。

 

中学で77kg!そしてイジメ再び

中学に入学したころは、イジメに関しては全くなかったのだが、その代わり家では嫌なことが毎日あった。

相変わらず、母の態度が冷たかった。

 

そんな態度に僕も次第に反抗的になり、母と会話をすることも自然と減っていった。

 

なぜなら、母と話すといつも決まって、

「あんたはいつになったら痩せるんや?」

「そんな感じなら、彼女もできんへんわ」

こんな会話が日常茶飯事。

 

僕には姉がいるのだが、ついには姉からも

「あんたは兄弟だけど、一緒に並んで歩きたくないわ~」

 

この瞬間に僕もブチ切れ、しょっちゅう兄弟げんかをしていた。

学校の奴に言われるならまだしも、さすがに家族に言われた時は正直いって精神的に参った。

 

家族だけは唯一の味方だと思っていたのだから。

この事で、僕は家族のことが嫌いになり、信用もしなくなった。

 

性格も「超」が付くほどのひねくれ者となっていった。

そしてこの頃から、学校でも再びイジメの影が迫っていた...。

 

僕は中学の時、最初はバスケットボール部に入った。

理由は、スラムダンクという漫画が全盛期ということもあり、友達もみんなスラムダンクの影響でバスケ部に入部したからだ。

 

僕もその例にもれずバスケ部に入ったのだが(笑)

 

しかしバスケ部は予想以上に厳しいクラブだった。

毎日先輩から鬼のようなしごきを受け、体は毎日ボロボロの状態。

 

そんな地獄のようなクラブに、僕みたいなデブが入部したもんだから、当然僕は悪い意味で、バスケ部で注目の的となる。

周りは珍しい生き物をみるような目で僕を見ていた。

 

先輩から

「お前、ホンマにバスケできんの?」

「入部するとこ間違ったんちゃうか?大丈夫か?」

そういうと、周りから笑いが起こった。

 

そんなことを言われながらも、厳しい練習に必死に喰らいついていった。

バカにされながらも、毎日必死に喰らいついていった。

 

最後のランニングでみんなは走り終わり、帰り支度をしている中、僕一人だけ、最後まで走らされているということもあった。

 

しかしバスケ部の同級生からは、イジメの対象になっていった。先輩から受けるしごきで溜まったストレスを、次第に僕にぶつけるようになってきたのだ。

 

その時の僕はデブでどんくさい感じだったから、ろくに言い返すこともできず、相手のやられるがままの状態だった。

今思い出しても、恥ずかしくて情けない。

 

相変わらずイジメの理由はデブというだけだ。

デブとイジメはワンセットなんだなということを僕は感じた。

 

そんな環境に1年は耐えたが、さすがに我慢できなかった。

もう心身ともに限界だった。

 

そのストレスもあり、僕は食べることでストレスを発散させていた。

僕のストレス解消法は、食べることしか方法がなかった。

 

運動より、美味しいものをたくさん食べること。

これが一番楽な方法だったからだ。

 

この時点で、体重は77kgに達していた。

80kgが目前に迫っている。中学1年で77kgはさすがにマズイ^^;

 

・・・しかし僕は痩せようとしなかった。

「どうせ、頑張っても痩せないし」と、いつも思っていたからだ。

 

そんなひねくれた性格になっていたから、努力することが嫌いなダメ人間になっていた。

 

次第に部活動にも行かなくなり、バスケも大嫌いになった。

そして僕は1年経った時点で、バスケ部を辞めた。

 

しかしそんな僕も、だらだらした生活を送っていたわけではなかった。

そのあとすぐにバレーボール部に入部したのだ。

 

やっぱり、いい加減に痩せないとだめだよなぁという気持ちが、心の片隅にわずかに残っていたからだ。

 

それに今までバスケ部で毎日遅くまで自分の体をイジメ抜いてきたため、急に運動しなくなると、逆に体が気持ち悪かったし、体を動かさないことで罪悪感を感じていたというのもあった。

 

幸いにもバレーボール部は、イジメられるような環境はなく、むしろバスケ部よりは、みんなおとなしい連中ばかりだった。

中途半端な時期に入部した僕にでも、丁寧に教えてくれたし、いろいろフォローしてくれてとてもありがたかった。

 

今でもバレー部のみんなには感謝している。

 

そんなジェットコースターのように、良いことも悪いこともたくさん経験した中学時代は終わりを告げた。

しかし部活をしていたにも関わらず、体重は減ることはなく、むしろ77kgという自己記録を更新する皮肉な結果となっていた。

 

僕のデブ人生はまだまだ続くのであった。

大食いのメタボ体型
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